知的境界が疑われる子の学習方法の事例
発達障害の子供でも普通に教えて出来てしまう子もいます。しかしそうではないケースが多いようです。我が家で生じた問題と対策を記事にしてみました。
我が家の事例
少し先の事をやります。
年長さんの時には一年生のことを。一年生の時には二年生のこと。
学校で学ぶ時に予備知識が入っているので、余裕を持って勉強できます。
内容は計算と漢字がメインです。
サポートをしっかりすればなんとか覚えます。文章読解はかなりしっかりサポートしないと、へーすけワールドに逃げ込みます。
勉強中に

うふふっ!

わ~!たすけて~!
とお空とニコニコ会話し始めます。

おいおい・・・何と会話してるの!?
・・・空気と会話ができるとは!? 呼び戻さないと進みません。
学校から帰宅後は宿題で復習です。
児童クラブやデイサービスで、お疲れで集中力は落ち気味。
年長さんから一年生前半は、【聞く聞くドリル】も加わってました。耳で聞いて覚えて復唱する。それだけなんですけど、今でもとても苦手な部分。
本当にコツコツと小さなものを積み重ねています。
直ぐに途中で崩れます。
でも諦めたらそこで試合終了です。
安西先生的な人が欲しい。
今のところは、なんとか継続できています。仕事とのバランスを取るのが難しいところです。我が家は朝はパパ、夜はママでザックリ担当分けてます。職場によっては朝やる余裕が無いと思います。仕事だけでパンパン。

まてコラ~!私も働いとるっちゅ~の!!
やらない選択肢
へーすけの幸せとは何かを考えると、何が正解かよくわかりません。
彼は全くできないわけでもないし普通にできるわけでもない。やや突っ込んで勉強して普通の子の学習レベルについていこうとするのか、それとも無理をさせずへーすけのスピードに寄り添って学習面をサポートするのか。
今のところ我が家は、とりあえず前者でいます。悩ましいのは、彼の吸収力を考えると凸凹が凄いので、普通の子レベルに合わせる事が長期的な視点でいずれ困難になる時が来るのかも…と考慮はしています。そのタイミングが来たら、切り替える事ができるように考えに余裕を持つことだと思います。
その時は、普通の子レベルをやらないという選択肢の方が彼にとっての幸せに繋がるのかもしれません。

やれるとこまでやっときますか・・・
自閉症の子に実践中の学習方法

子供の特徴に合わせた対策が必要です。
息子の場合の特徴とその対策をまとめました。
特徴
- 見通しがないと不安
- 文章は苦手
- 失敗したら死ぬ
- ワーキングメモリーは低い
- 集中力は低い
- 目で見たものは写真のように記憶する
講じた対策
- 学校に先回りして自宅で学習する
- 7時から7時15分まで10問解きますなど具体的な指示
- 言語訓練(ST)も活用して少しずつ伸ばす
- 否定をせず褒めることに重点を置く
- 子供に適した学習教材を探す
- 1回の勉強時間は短くして、同じタイミングで行う
対策ごとの個別の結果
先回り学習
見通しが弱く失敗に弱い息子。
対策として自宅で予め予習を行い、学校で授業を受ける時にはある程度内容を理解してると学習への拒絶が少ないように感じました。
中には先に勉強しすぎると授業中集中しないという意見もあるようですが、息子の場合は、そもそも失敗が極度に苦手です。失敗も親が体験してきたものより数多くの失敗をします。成功体験が少なく成長することが予想されます。
結果的に何とか学習に対して嫌にならず学べています。また勉強時間や勉強範囲の具体的な指示も彼には見通しを立てる手助けになります。
言語訓練(ST)
学習をする上で最低限の語学力が必要です。しかし、彼の言語能力は年齢マイナス3歳程度となります。これは親だけでは対応しきれない部分もありました。
そこで専門の言語聴覚士によって言語訓練を受けています。視覚的なアプローチを多用しながら少しずつ彼の言語能力の向上を図ってくれます。

STさんの教え方を見るのも勉強になりました
褒めるを叱るより多く
勉強に熱が入るとどうしても叱ってしまうことがあると思います。
しかし彼らは障害のない子よりかなり多くの失敗を経験します。その中で自宅で叱る行為を数多く経験すると徐々に自信を無くして、結果勉強もやらなくなることもあります。叱られながらやるのは辛いですよね。些細なことでも上手くいっているところ探して褒めることが大切だと感じています。
プリントで間違っているから×や0点を付ける必要はないと考えています。頭を良くする勉強というより自信をつけるための勉強として捉えるといいのかもしれません。

頭は良くなってほしいけどね・・・なかなか難しいこともあります
子供に適した学習教材
彼らは言葉を耳で聞いて理解するのが苦手なことが多いです。
ただし視覚から得る情報は割とスムーズに理解すること多いです。
苦手な部分をトレーニングする教材と得意な部分で学ぶ学習教材を利用して行くと少しだけ学習がスムーズになります。
苦手な部分は言語聴覚士と一緒にトレーニングしたり、自宅で【きくきくドリル】を用いて少しづつ改善しています。
新しいことを学ぶ時は【DVD】を事前に活用したり、【漢字イラストカード】を利用して視覚から情報を得るものを活用することを心がけています。
当初、漢字は昔自分がやったスタイルでひたすら書いてもらっていましたが、なかなか覚えません。自分とはだいぶ違います。しかしイラストカードを使ってからは割とスムーズに入っていきます。掛け算も車の後部座席でDVDを見せただけで親は何も教えずに勝手に覚えていたりします。

車でDVD見せただけで九九を勝手に覚える不思議な子
勉強時間を短くした
彼らは集中力が持続しないことが多いようです。
息子も5分で集中が切れ始めます。帰宅後の集中力はほとんどありません。
対策としては朝少し早起きして15分勉強をする。彼の場合は学習教材はできるだけ簡素なものにして余分なアニメキャラクターやイラストが無いものの方が集中していました。進みは人より遅いので同じような問題を何回も少しづつ行うを継続します。
中には1時間以上かけて持続できる子もいるかもしれませんが、我が子はとても不可能でした。15分間で如何に効率よく学べるかが勝負となるので、彼のステップに適した問題に作り替えたりしています。
帰宅後は宿題をやる。終わったらゲームなどのご褒美がある。寝る前に5分~10分程度漢字のイラストカードを見せて、デジタルノートに漢字を書かせて就寝という定型のスタイルを作ると比較的ラクなのかもしれません。
結果を求めない
これだけ勉強したのになんで?と思うことはどうしてもあります。しかし、どうしても他の子とは違い覚えにくいのだと思います。
勉強したから点数が上がるということより、できることが増えているというところに重点を置くと良いとは思います。・・・まあ頭では分かっているんですけどね。
対応方法は、子供に応じて変わると思います。上記に挙げたのは我が子の場合の対策と結果です。人によっては最善の対策とはならない場合がありますので参考程度に受け取ってください。
息子の診断はASD(自閉症スペクトラム障害:高機能自閉症)として診断されていますが、学習面ではLD(学習障害)の要素が部分的にあるように思います。

- 読み間違いが多い
- 間違えた部分は適当に読み替える
- 読んだ部分の理解力は低い
- 書き順が間違いが多い
- 書いた文字が枠からはみ出る
- 暗算はできるが計算の時に指を使う
- 文章問題になると応用できない
個人によってその苦手となる部分がそれぞれ違いますが、発達障害という大きな枠で見ると共通する項目があったります。それゆえにその子に応じた学習方法を見つけるのは少し時間がかかります。

昔バイトしてた家庭教師の生徒たちの、どの子よりも大変

1人で教えてるとどうしてもイライラ・・・
発達障害の子に効果を感じられた学習教材
発達障害といっても幅広いので、我が家の場合で効果を感じられたものを少しご紹介いたします。
こどもチャレンジ
3歳~4歳向けの【ホップ】を利用していました。
良い点は、付属DVDによって視覚的に学習ができることです。
小学生からはタブレットになり良さそうですが、電子音と間違えた時の恐怖で受け付けなくなりました。


キッズプリント
無料です。印刷代のみ。年長さんの頃に利用させて頂きました。
おふろでレッスンミニ ひらがなのひょう
お風呂時間は結構使えます。100均のもので代用も可能です。

うたって覚えよう!DVD~九九のうた・県庁所在地~
九九はDVDが先生です。丸暗記ですが覚えました。

きくきくドリル STEP1
耳で聞いて覚える苦手部分の訓練です。苦手なので嫌になったら無理強いせずに他のものを取り組みます。STEP3まであります。

意味からおぼえる 漢字イラストカード
イラストで理解できるので理解しやすいようです。
読みはイラスト、書くのはタブレットを利用し寝る前に学習しました。うんこドリルを用いても、ひたすら書いて覚えるだけだとイマイチ記憶できていませんでしたが、イラストと組合せで急速に記憶の定着が図れました。LDの子にも助けになるようです。おすすめですけどただ、ちょっと高い。

その他学校での問題も沢山あります。
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