【定時制高校とは?メリットとデメリット】特別支援学級卒業後 発達障害児(軽度知的障害)の進路 VOL.190

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定時制高校とは

定時制高校は卒業するまでに概ね4年必要となります。学校によって午前の部、午後の部、夜間の部で3種類の時間制です。高等学校であり、9割が公立です。

子供の成長ツリー

定時制単独の学校は約26%であり、全日制と定時制が併設している学校は約74%となっており、併設している学校が多いです。

通学期間

3年以上在籍必要単位(74単位以上)を取得すれば卒業は可能です。ただし授業は1日4時間程度短く設定されていて、4年で卒業する人が比較的多くなります。

定時制の時間帯は3種類

定時制高校は時間帯別で大きく3種類あります。

夜間定時制夜に授業を行う
昼間二部制午前の部、午後の部の2部制
三部制午前の部、午後の部、夜の部の3部制

令和4年度の学校基本調査では夜間が443校(約70%)昼間制が63校(約10%)三部制103校(約16%)となっています。昼と夜にまたがるコースを設けている学校も2%程度あります。

学年制と単位制

進級と卒業の制度が2種類あります。

学年制学年ごとに単位を取得する
(取得できないと進級できない)
単位制卒業まで単位を取得する

定時制高校の入試

定時制高校の入試は、一般的には国語・数学・英語の3教科による試験がほとんどですが、科目試験なしで面接と作文のみの学校もあります。

在籍している人

発達障害等の生徒約15%
中学卒業者約80%
20代以降約20%
文部科学省資料

元不登校や高校中退の経験者、すでに就労や定年退職している人など多様な人がいます。20代の人も1割程度います。夜間、昼間で在籍している人の割合も大きく変化します。

発達障害の人も在籍していますが、多様な人を受け入れている一環であり、発達障害の人の受け入れに特化しているわけではありません。そのため学校によっては、特別に配慮されずに苦労している学生もいます。学校によって理解度にかなり差があるため個別に確認が必要となってきます。

学費

公立約50万円
私立約100万円

ここでの学費は、全て含めた概算額ですが、内訳を下に書きます。

公立の場合大まかに

授業料 年額 約3~4万円

積立金 年額 約10万円

給食費    学校ごと

通学費    個人別

ただし、「高等学校就学支援金制度」(所得制限有)によって授業料はほぼ無料になることがあります。

中退率、不登校経験者、卒業後の進路状況

卒業後の進路状況

大学等進学者約15%
専門学校進学者約20%
就職者約37%
中退者等約15%
学校基本調査R4

4割ぐらいが就職をします。進学する人も4割ぐらいます。中退者も一定数います。また不登校の人の学び直し先の一つにもなっています。

軽度知的障害者が通えるか

学校次第ではありますが、通うことは可能でしょう。

しかし、学校により障害に対する理解に差があるため、実際に通ってみたら特別な配慮ほとんどなかった。その結果、途中から通えなくなるケースもあるようです。二次障害を予防する観点からは選択先の見極めはポイントになります。

あらかじめ学校側に、在籍者数、個別対応があるのかどうか、卒業先の状況などをヒアリングして安心できる回答が得られるかどうかが重要になりそうです。

軽度知的の場合、選択肢として、高等特別支援学校、特別支援学校高等部、通信制高校、定時制高校があげられるので、その中で検討してみるとよいと思います。全日制高校は通える学校はあるかもしれませんが、それが最良の選択肢とならないこともあるので注意が必要かと思います。最近では通信制高校に通う生徒も増えてきているようです。

東京都(チャレンジスクール)

東京都ではチャレンジスクールとして、不登校経験のあった生徒、高校を中途退学した者などを支援する定時制の普通高校を設けています。発達障害(LD・ADHD・自閉スペクトラム症)、グレーゾーンの受け入れも可能としています。

高校名入試倍率
桐ヶ丘高校0.91
世田谷泉高校1.32
大江戸高校1.28
六本木高校1.62
稔ヶ丘高校1.26
八王子拓真高校
(チャレンジ枠)
1.52
2022年

神奈川県(フロンティアスクール(多部制定時制高校))

東京都と同じような取り組みをしています。不登校経験のあった生徒、高校を中途退学した者などを支援する定時制の普通高校を設けています。発達障害(LD・ADHD・自閉スペクトラム症)、グレーゾーンの受け入れも可能としています。

高校名入試倍率
相模向陽館高校1.15(AM) 0.81(PM)
横浜明朋高校1.08(AM) 0.84(PM)
2021年

大阪府(クリエイティブスクール(多部制定時制高校))

東京都と同じような取り組みをしています。不登校経験のあった生徒、高校を中途退学した者などを支援する定時制の普通高校を設けています。発達障害(LD・ADHD・自閉スペクトラム症)、グレーゾーンの受け入れも可能としています。最近はエンパワメントスクールに統一されていっているようです。

高校名入試倍率
桃谷高等学校1.04
東住吉総合高等学校1.09
2021年

エンパワメントスクールとは

小学校レベルの学習から学び直しを行っています。授業は1時限30分、英国数の主要3教科は15人程度の習熟度別授業、タブレット・電子黒板を取り入れ、効率的に学習ができる体制を整えています。その他、グループ学習や参加型体験学習も行っています。全日制高校が多いようですが、定時制高校と複合的なスクールとなると思われます。

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