どこをリフォームするか
一級建築士が中古住宅を購入しリフォームをしました。
工事費用を安くするテクニックを紹介いたします。
裏ワザってわけではないんですが、これを組み合わせて300万円以上のコストダウンも可能です。
中古住宅を購入した直後は全部直したくなりますね。
しかし、丸っとリフォームすれば1,000万以上かかることもあります。
それなら新築を買った方が良かったかもしれません。
まずは最低限ここだけは直すという選択を始めましょう。
それだけで100万円以上簡単に安くなります。
※インフレで様々な値段が上昇しています。種類によっては価格が1年前の倍ということも・・・
※リノベーションとの違い。日本では建物の改修をリフォームと言いますが、英語で建物の改修はリノベーションと言い、リフォームは使っていません。日本では使われていない言葉でしたが大規模な改修や付加価値をつけて改修する事をリノベーションというようになりました。
商売的に新しい用語の方が客受けがしますしね。リノベとリフォームのハッキリした境界もありません。たくさん改修してカッコ良くなったらリノベってことにしとくか、という感じです。
なんとなくリフォーム会社にお願いすると高額な見積りが出てくることが多いです。

見積もりは必ず複数の会社に依頼してください。

使うところだけリフォームがおすすめ
5LDKを購入しても使うのが2LDKなら3部屋はとりあえずそのまま。使う時が来た時にリフォームすれば予算を抑えられます。
主なリフォーム内容は
- 増築したい
- 間取りを変えたい
- 台所
- お風呂・洗面所
- 便所
- 設備(給湯器・エアコン・照明器具)
- 和室から洋室へ
- 床・壁・天井のお色直し
- 外壁
- 屋根
- 外構
1.増築したい
中古住宅を購入した理由は何ですか?
その多くは節約のためではないでしょうか。
小さな増築はコスパが非常に悪い。なぜなら新築と同じ工程となり人件費が割高のためです。
避けた方が無難です。増築するくらいなら新築を買った方がいいかもしれません。
2.大きく間取りを変える
壁の位置を変える
壁の中には、壊してはいけない壁もあります。
耐力壁と呼ばれるもので、地震などに耐えるために必要なものです。
ただし図面などで耐力壁の位置が確認出来て、再度計算して基準をクリアできれば撤去も可能です。
しかし、構造部材も改修すると関連する職種が増えて割高です。
節約をしたい方は最小限にした方が良いでしょう。
ドア・窓を変える
工事費用の中で大きいのが、ドア・窓の改修工事です。
小さなものでも10万円以上かかったりします。
- 全てのドア・窓を入れ替えると200万円程度は必要
できるだけ我慢・・・
それでも窓を新しくしたい場合は?
内窓
内窓は今あるサッシの内側に新しくサッシを作ります。取付スペースが必要です。DIYも可能ですが業者に依頼しましょう。外観は変わりませんが、内観は新しくなり断熱性能も上がります。テラスサイズ(W1.8×H1.8)で商品代が5万円程度~でかなりお値打ち。別途工事費が必要ですが、工事費も交換よりもかなり安くなります。(商品名は LEXILはインプラス、YKKはプラマード)
カバー工法
カバー工法は今あるサッシに被せて新しくします。新しいサッシは少し小さくなります。外観も内観も変わります。テラスサイズの窓だと30万円~。どうしても高くなってしまいます。
それでも玄関ドアを新しくしたい場合は?
シート貼り
既存が金属系ドアならシート貼りが価格を抑えられます。下地状況によりますが5~10万円前後。ただし日射環境にもよりますが5年を経過すると劣化目立ってきます。屋内ドアは2万円~
カバー工法
窓と同じように今あるサッシに被せて新しくします。30万円~50万円。どうしても高くなってしまいます。屋内ドアなら交換になります。
塗り替え
木製や鉄製は塗り替えが可能です。5万円~20万円。しかし多くの窓、外部ドアはアルミ製です。アルミ製も塗り替えは可能ですが、技術的な問題と耐久性の実績が乏しいのが現状です。アルミの耐久性は5年程度でしょうか。
- 窓やドアは極力替えない
- 筋交いや柱は触らない
- クロスを変更する程度に抑えるのがベター

我が家は屋内も含めて全てのドアと窓はクリーニングだけにしています。間取りもそのまま
間取りを変えると基本的に大工仕事になることが多く人件費がかかりやすい。
3.台所

キッチンを交換するとピンキリですが、ざっくり50万円~150万円かかります。
高級なものだとそれ以上することもザラです。
台所の工事費用はウェイトの大きい部分です。しっかり節約しましょう。
形状として、安い順に I(アイ)型 → L型 → アイランド型があります。
設置位置として、壁面に沿って作られているタイプ、カウンターキッチン、アイランド型などがあります。
なぜ高くなってしまうの?
- キッチンの場所を移動した
- I型 → L型 にタイプを変更
- 大工さんお手製の吊り棚やキッチンにした
- メーカーを指定した
基本的にはキッチンの場所を移動すると配管・配線工事が必要で工事費が上がります。
大工さんに作ってもらう家具は造作大工と言って職人さんが作ってくれますが、高くなります。
安くする方法
キッチンは高額になりがちですが方法はあります。
同じ場所に設置する
移動しなければ、既存の配管を使えます。床の撤去や新設がないので工事費が抑えらえれます。
同じタイプで設置する
I型ならI型のままにしましょう。タイプを変更すると床の改修工事も発生し値上がりポイントです。既存がアイランド型の場合は悩みどころですね。
キッチンを新調する場合、リフォーム会社によって安く出来るメーカーが変わります。メーカーにはこだわらない方が良いでしょう。
古いキッチンをリフォーム
今あるキッチンの水栓交換+扉表面パネルだけを張り替えてクリーニングする。既存の劣化がひどくなければ一番金額を抑えることができます。
どのパターンも表面の扉パネルが重要です。ちょっとおしゃれなものに変えれば随分印象が変わります。
イケア・ニトリも検討してみる
イケアやニトリでキッチンを購入して提携業者に設置してもらうことも検討に入れてみましょう。

画像はIKEAのキッチン(メトード)です。好きなパーツを組み合わせて作れます。
キッチンの値段は概算で60~100万以下で対応ができます。イケアもニトリも同じような価格帯にいます。イケアの排水管は少し弱弱しい感じがしました。
別途でトイレ工事などがあり設備業者が入る場合は配管位置を設備業者にさせてイケアはキッチン取付工事のみ。キッチン取付後に設備業者が配管接続するような流れになるでしょう。
キッチンのDIYは個人的にあまりお勧めしません。かなり重量がある(合計300キロ以上はある)ので一人ではなかなか取付が出来ません。パーツ事でも数十キロ。取付している最中にキッチンをぶつけて傷だらけになることもあります。

我が家は壁面タイプのまま新品のキッチン(食洗器付き、換気扇含む)に交換して、価格交渉して60万円程度でした。吊り棚も付けました。自動洗浄換気扇もあったほうが良かったのですが節約して省略・・・
職種を増やさないために家具工事になりそうなものは諦めました。
おまけ:あんまり料理しないなら
料理をほとんどしないんですという方なら割り切ってミニキッチンでもいいかもしれません。

画像のものはイケアの商品で2万円~5万円で購入できます。
これに後付けで、IHクッキングヒーターと換気扇と取付工事で+15万円程度を見て合計20万円以下です。換気扇、給湯器、配管接続は設備屋さんにしてもらって、組立は一人でも出来ます。

このタイプは食器にほこりがかかるからイヤ・・・
4.お風呂・洗面所
まずはお風呂から
キッチンと同じように大きな金額必要です。

水回りは出来るだけ手を入れたいところ。
しかし、費用も掛かりやすい。
ユニットバスの交換は 50~150万円
なぜ高くなってしまうの?
- お風呂の場所を移動した
- ジェットバスなどオプションをてんこ盛り
- メーカーを指定した
安くする方法
安くするポイントは
オプションをつけすぎない
ミストやジェットバスなどほとんど使用しないものまでつけないように。
メーカー指定はしない
業者によって安くできるメーカーが違う場合があるので相手に任せましょう。海外メーカーはメンテナンスも考えて避けた方が無難です。
お風呂の位置は移動しない
お風呂の位置もできるだけ今ある場所で考えましょう。位置を移動するのは工事費を一気に押し上げます。
既存のお風呂をクリーニング、塗装やフィルム張りは?
既存の設備を使ってもいいと思えれば、クリーニングをするだけにしましょう。
費用が大幅に抑えられます。
浴槽も塗装やフィルム張りをしてお色直しも不可能ではありません。
ただ耐久性が高いとは言えないため、何年も居住することを考えれば、塗装やフィルム張りをするぐらいならユニットバスの交換をした方が良いと思います。
浴室塗装の相場 20~25万円

我が家もユニットバスの交換をしましたが50万円以下。浴室乾燥機などは付けたりはしていません。
シャワーユニットも検討する
湯船につからないならシャワーユニット(30万円前後)もアリ。メンテナンス考慮して国産品を。
ユニットバスを交換すると構造材が見えます。シロアリがいないか次いでチェックしてもらいましょう。
シロアリ退治とランニングコスト
次に洗面台

イケアの洗面台もアリ
- イケアで洗面台を購入して、DIYか設備業者に取付を依頼する
イケアの洗面台はシンプルですがお洒落なものがあります。値段も2~5万円以内で購入ができます。※商品によって扉強度がイマイチだったりと注意は必要です。
ちなみに画像のものは26,290円(鏡・照明・取付工事費除く)
5.便所

便器自体の交換は以外と安くできます
スタンダードなものであれば5~8万円(工事費込み)で交換が可能です。
我が家も便座のヒーター、ウォシュレット、抗菌タイプで上記の価格です。
便器(便座は別売り)
便座
メーカーやハイグレード(タンクレスタイプや自動洗浄付き)を選らばなければ比較的簡単に抑えられます。排水が壁か床かは事前に要チェックです。
ただし、和便からの改修は20~35万円と高額です。
- 組合せタイプか一体型にする
- タンクレス・自動洗浄付きはやめておく
- 便所が2個ある場合は、1個だけ交換にしてみる


我が家は タンク一体型トイレに5万円で改修。以外と安かった。トイレは2個あったけど1個は交換しないでそのままです。
- 壁の一面を違う色のクロス張り
- 木製・アイアン製のペーパーホルダー、タオル掛け
- 照明を変える

ペーパーホルダー(3,000円~7,000円程度)
タオル掛け(1,500円~2,500円程度)
アイアン系は重量があるので取付はしっかりと。
照明(1,500円~)
レールとライトを別々で
シーリングとライトセット
口系(E17,26など)をチェックして電球も忘れずに。
トイレを安くお洒落に
6.設備(給湯器・エアコン・照明器具)
設備は以外とお金がかかります。
給湯器

給湯器も能力によってかなり金額が変わります。
16号 1人 6万円~12万円
20号 2~3人 15万円~20万円
24号 4人 20万円~30万円
が概ねで目処となる能力と料金です。我が家は3人家族で20号。特に問題なく使えています。
自動で追い炊きができるのがフルオートタイプ
自動で追い炊きができないオートタイプ
若干オートタイプが安くなります。保温は自動でしてくれますが、自動洗浄はついていません。
号数を少し下目、オートタイプにすれば少し節約ができます。
エアコン

リフォームついでだからと言って、高性能なものだったり、各部屋にエアコンを付けようとするとかなりの工事費になります。6畳の部屋でも1台取付まで含めると安くても5~6万円程度はかかります。
高性能なものであれば20万円近くすることもあります。
元々エアコンの無い部屋だったり、必要なコンセントが来ていないとコンセントの増設工事が必要となり更に10万円近くかかることもあります。
- 高性能のものを使いたがる
- 使わない部屋まで交換してしまう
- 元々エアコンの無い部屋に新たに設置する
家電量販店でも購入をしたことがありますが、詳しくない担当者にあたると手間がかかったり実際に取付工事業者が来てから結構な金額がかかることが判明することもあります。
設備業者が入らないリフォームの場合は、取付けを別途ネットで依頼をするか、取付工事が含まれているものを購入する。
他の工事で設備業者が入ってくる場合にエアコンの取付も依頼すると人件費を抑えられることが多いです。
- 安いものでも冷房能力に差はない
- ネットで機器だけ先に購入する
- 取付は別途ネットで頼むか設備リフォームに合わせる

取付をくらしのマーケットなどで依頼する場合は、口コミ件数が多く、評価が高い業者を選びましょう。
くらしのマーケット
照明器具

照明器具を変えると部屋の雰囲気がガラッと変わります。しかしお洒落で良いもので部屋中そろえると工事費も上がります。
- お洒落なもので全てそろえる
- 照明器具の位置を変える
- 今ある場所に形状の合わない器具を購入してしまう
照明器具の取付方はこちらのサイトがわかりやすいと思います。
((株)ホタルクス様のサイト)
照明器具もピンキリでかなり幅があります。
お洒落で良いものだとシーリングライトでも一か所2万円ということもあります。
安いものなら3,000円前後で購入可能です。
無名ブランドで程度の悪いものだと異常な発熱をすることもあります。
口コミなどは悪い情報の数や内容を見て購入をすると良いでしょう。
照明器具の位置を変えたり、ダウンライトを追加などすると天井工事も必要となり工事費が上がる要因です。できるだけ今ある位置で中程度のものを探すと良いでしょう。
ただそれではつまらない、という方はピンポイントでお洒落なものを採用すると良いでしょう。
- 今ある器具を使う
- 同じ位置で照明器具だけ交換
- 中程度以下のものを購入
- ピンポイントでお洒落なものにする
玄関灯(1万円台)
玄関灯(1万円以下)
リビングなどに(1万円以上)
リビングなどに(1万円以下)
電球別売りが多いので口径に注意して別途で購入。低価格帯は初期不良リスクが高くなりやすい。
人の目に触れることが多い場所順に考えて
- リビング
- キッチン
- 玄関の外・内
- リビングまでの廊下
- トイレ
を予算の範囲で照明にこだわるのも良いと思います。
7.和室から洋室へ

和室から洋室へ丸っとリフォームをすると30~60万円程度かかります。
部屋の仕上のグレードにもよりますが100万円近くかかることも。
写真のように和室の雰囲気を残しつつ上手にリフォームすると値段を抑えることも可能です。
- 全てハイグレード仕様でリフォームする
- 押入れや床の間の全てを変える
高くなる要因は、洋室にした時に高い床材(フローリング)を使う。
押入れ、床の間などをなくして、押入れの襖をクローゼットの扉にして、入口の扉も交換。
と行っていくと高くなっていきます。
- 床材はお値打ちなものを利用
- 襖は張替のみか撤去
- 襖の表紙やクロスはケチらない
フローリングはかなり選択肢が広いです。6~8畳程度でも10万円程度の差があります。高価格帯のものは選ばないようにしましょう。
壁・天井・扉を洋室仕様にするために高額になります。
和室の雰囲気を残したまま、壁紙・襖の張替えをしたり木部を塗装しても良いでしょう。壁紙の張替は6畳程度で約10万円です。
床を一般的なフローリングにして、壁・天井をクロスにするだけなら30万円以内で施工も可能でしょう。
フロアタイルといって樹脂製の床材があります。店舗などでよく用いられますが、最近では住宅でも利用されるケースが増えています。コスト面でもお値打ちなものが多いので検討にいれてもよいでしょう。



画像は全てサンゲツ 順番に ローツェオーク WD891、アンティークウッド WD967、杉 WD940
そのまま和室として利用するのも一つの手段だと思います。
襖の表紙はかなり種類が豊富で、デザイン性の高いものを選べばお値打ちに見栄えを良くすることができます。

画像はルノンの【絣】
襖も結構おしゃれなものがあって印象が変わります。床がフロアタイルでも合わせることは可能です。
8.床・壁・天井のお色直し
壁・天井
元がクロスならクロスの張替え、元が塗装された部分や木目板なら塗り替えが選択肢となります。
工事費
6畳洋室の場合:壁・天井のクロス張替は10万程度です。
塗装にしても若干安くなる程度で金額は大きく変わりません。
材料のグレードによっても金額は少し変わりますが、面積によって金額が変わります。
壁や天井の板を張替を行うと高くなります。
高級クロス(ちょっと高め)
サンゲツ:エクセレクト、ハンプシャーガーデンズ
シンコール:ウォールプロ ローラアシュレイ



順番に サンゲツ エクセレクト2021-2024の SGB2065、SGB2302、SGB2313
ワンポイントで利用すると部屋の印象がかなり変わります。
AAクロス(スタンダード)
サンゲツ:ファイン、リザーブ、フェイス
シンコール:ビッグエース、ベスト



順番に サンゲツ ファイン2021-2023 FE74187、FE74216、FE74193
種類が豊富なのでこちらを主体に利用すると良いと思います。
天井に木目クロスを使っても面白いです。
良いのがなければ高級クロスで探します。
Aクロス(安め)
サンゲツ:SP、EB
シンコール:SLプラス
品質が悪いわけではなく、量産しているので安い。
種類が少なくておとなしい印象。
壁の一面をワンポイントで色を変えたりすると効果的にリフォームが出来ます。
漆喰風のクロスを使う時は塗り方が激しいものを選んだ方が目を引きます。おとなしいものはパッと見で漆喰風と気づきません。
迷ったらカタログの組み合わせをそのまま使うのもアリです。
洋服のマネキン買いと同じですね。
床
リフォームの種類として
洋室
- 既存フローリングにワックス 1~2万円
- フローリングの上にフロアタイル張り 5~7万円
- フローリングの上にフローリングを増張り 5~12万円
- フローリングを張替え 10~20万円
和室
- 畳表替え 4~10万円
- 畳を新しくする 8~20万円
- 洋室仕様に変える 7~20万円
※金額は6畳程度を想定
他にもクッションフロアも選択肢としてありえますが、耐久性の面で今回は候補に挙げていません。
ワックス、畳表替えは、元の状態が悪いとできません。
畳やフローリングは材料によってかなり値段が変わります。

壁・天井のクロス張替え、床はフロアタイル張りにしました。
フロアタイルは耐久性もあり、値段もお値打ちです。
デメリットとして10年程度の時間がたつと、タイルの間に隙間ができることがあります。下地が木部になると吸湿によって下地が伸び縮みがあるため、それに引っ張られて隙間が1~2mm程度できて下地の合板やフローリングが見えてしまうこともあります。ホットカーペットの下など温度変化の激しい場所も隙間が目立ちやすいです。
ドア・窓はできるだけそのまま
ドア・窓を交換すると工事費があがります。
安くリフォームする方法は
窓は インプラスなどの内窓を追加で設置。
ドアは ダイノックシートなどでフィルム張り。
9.外壁

画像は旭トステムのDANサイディング ガルバリウム鋼板(木目調含む)
リフォームの種類として
- 塗り替え 60~90万円
- カバー工法 150万円~
- 張替え 200万円~
※金額は建物の面積120㎡程度の場合
塗り替えはウレタン塗装で想定(光触媒塗装はこの1.5~2倍程度)
一番安いのが塗り替えをすることです。ある程度の耐久性を考えるとアクリル塗装以外を選択するほうがよいでしょう。材料によって金額も耐久性も様々です。光触媒は一時期流行りましたが最近は生産中止としたメーカーもあり下火になりつつあります。シリコン系、フッ素系など下地に合わせて塗装業者に決めてもらえば良いでしょう。ただし使用する塗料の材料名を必ず聞いてください。その名前でネットを検索して耐用年数は必ずチェック。耐用年数は10年以上ほしいところです。メーカーの耐用年数が15年程度のものもかなり増えています。
15年以上の高耐久塗材で塗装するシーリングは必ず高耐久性シーリングを利用しましょう。
雰囲気を変えたいならガルバリウム鋼板で張替やカバー工法で施工しても良いでしょう。
カバー工法とは今ある外壁の上から新しい外壁で覆います。元の外壁が痛んでいると使えません。
ガルバリウム鋼板の見積りは板金屋さんか板金工がいる業者に頼みたいところです。専門業者は少ないので探すのが大変です。
耐用年数は20年~30年としています。
錆に強い金属です。
昔の亜鉛鉄板と比較すると、かなりさびにくくなっています。
例外として、台風などで木が飛んで傷がついた場合はそこからゆっくり錆ることもあります。
塗装屋さんにとって仕事が減るため天敵です。
塗装屋、セメント系外壁屋さんは自社サイトで良くないと一生懸命説明しています。
塗装屋さんの説明
塗装屋さん:傷がついて錆びる!だから直ぐに塗装して!
確かに傷があれば錆びますが、アルミが含有されて被膜形成するためかなりさびにくいです。そのため塗装が必要となるスパンが昔の鉄板と比べるとかなり長くなっています。
セメント系外壁屋さんの説明
外壁屋さん:夏は鉄板だから暑い!雨の音うるさいですよ!
遮熱、防音は通気層や断熱材があるので問題ありません。それがなければ窯業系サイディングも暑いです。
足場を組んでしまうので外壁に付帯して軒裏や屋根をリフォームをすることも多いです。
10.屋根
雨漏りをする可能性があるので、重要な場所ですが結構リフォームをしないことが多い場所です。
リフォームの種類として
- 塗り替え(瓦除く) 30万円程度
- カバー工法 90万円程度
- 葺き替え 100万円以上
- 瓦は葺き直し 50万円以上
葺き替えや葺き直しは下地の状態によってかなり高額になることもあります。
掲載はしていませんがバルコニーの防水改修も大切な個所です。
大切なのは、防水層です。全ての工法共通ですが、劣化した防水シートはそのままにしないようにしてください。
カバー工法で防水シートを施工しない工法もあるので注意してください。防水シートを新たに設置するの確認は大切です。
11.外構

外構は新しくやり替えようとするとかなり高額になります。
外構専門業者でデザインを売りにしている業者は特に割高です。
基本は今ある状態に塗装したり、コンクリート部分を高圧洗浄をする程度で良いと思います。
新たにコンクリート舗装部分を作ると 車1台あたり15万円程度必要です。
更に植栽をこだわったり門扉や塀を新たにやると外構だけで100万円を超えることもあります。
外構は予算が余った時や、駐車場をどうしても作る必要があるときは別にして優先度は下げてしまっても良いかもしれません。
外構を作り直す場合もオープン外構として門扉などは省略し、植栽も管理面からもあまり植えすぎないようにすればコストダウンとなります。
駐車場のコンクリート舗装も全面舗装ではなく、車の車両が乗る部分だけを舗装する方法もありますが、逆に手間がかかるので業者によってあまり安くならないこともあります。
- 新しくする場合はオープン外構にする
- 植栽は極力少なく
- 防草シート+砕石舗装も検討する
予算をある程度決める
業者に依頼すると、『予算はいくらぐらい?』と聞かれます。
上記を参考に、業者に提示用のある程度低めの予算を決めておくことが大切です。
本当のギリギリ出せる金額を提案すると、その金額を若干超えたぐらいの見積りが出されることが多いです。
施工業者に丸投げは楽だけど高額になりがちです。
この記事で挙げたことを意識すれば100万円以上の節約も簡単です。
住友不動産が新築そっくりさんというプランを出していますが、坪単価40万円以上で結果2,000万円上することもよくあるようです。それならいっそ建替えても良いかもしれませんね。
中古住宅の購入に関する記事はこちら
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