発達障害と性教育
性教育は、万人に必要なものだと思います。
隠すものではありません。
恥ずかしいものでもありません。
学校でもある程度、教育時間はありますが、各家庭でも、しっかりと教えると良いでしょう。
しかし、知的障害や発達障害の場合、ちょっと困る部分があります。
プライバシーの理解は遅め
人との距離感を取るのが苦手な子が多かったり、プライベートゾーンの意味を理解できない子もいます。羞恥心の現れもなく下半身出したままでも抵抗がない子もいます。
それが成長と共に徐々に問題となって表れてきます。
身体は普通のスピード成長する
心は幼いのですが、身体の成長は平均的なスピードで成長することが多いです。
そのため、性機能は人並みに発達します。ただし、心がちょっと幼い、知的にも理解力が乏しい、コミュニケーション能力も低い、と心と身体にズレも発生します。
ストレスになりやすい部分のため、身体の成長に合わせて、ちょっと早いかな・・・と感じるタイミングで性教育の用意をしておくと良いように思います。
おすすめの性教育の絵本などは?
コミュニケーション能力、言語能力が低いため、上手に理解できないことが多いため、言葉だけの説明より画像・映像による理解の方が受け入れが早いです。
図書もただ与えただけでは読んでくれないので、時間の空いた時にとなりで読んであげないと感心を示さないことも多いです。
実際に購入してよかった絵本などを紹介します。
【だいじだいじどーこだ?】
2歳の子でも読める内容なんですが、軽度知的の子だと年長さんぐらいが適齢かもしれません。内容はとても良いのですが、理解するまで少し時間がかかるかもしれないなぁという印象です。著者は産婦人科医の方です。20万部以上売れています。
【おちんちんのえほん】
いろいろ理解の遅い息子は年長さんぐらいから何とか理解してるかな~という感じの絵本です。一冊で盛沢山の内容でおすすめです。
【あっ!そうなんだ!性と生】
体の仕組みは絵でしっかり掲載されわかりやすく、命や死、性被害にも触れています。性教協の設立30周年を記念に出版され5人の著者で作られています。幼児期には少し難しいかもしれませんが、高学年ごろには内容を理解できるようになっています。
【おちんちんの話】
タイトル通り、おちんちんの話です。体の変化やプライベートゾーン、射精や自慰行為についてまでかかれています。お母さんが読みにくい内容もあるかもしれませんが、父親に読んでもらうか、本棚に置いておいても良いかもしれません。低学年だとちょっと早い内容もあるかもしれません。
いつ性教育をするのか?
身体の変化を理解するのも遅い子が多いので、早めのタイミングで繰り返して説明をする必要があります。
幼児期
今は、保育園や幼稚園でも性教育を行います。外部から講師を招いてしっかりと教えることが多いです。
赤ちゃんがどこから生まれるのか、プライベートゾーンがあること、恥ずかしい行動は何か、などを紙芝居や映像を使って教えてもらえることもあります。
小学校高学年(4・5年生)
高学年になる、身体的な変化が始まります。
普通学級で理解力に問題がなければ、意味をある程度理解します。発達障害で理解力に困難さがあるとすぐに理解できないこともあります。
どんなトラブルが起きるか?
周囲の成長と子供の成長にズレが表面化してくると様々な問題がおきます。
幼児期
幼児期からトラブルが表面化します。
性器をよく触ってしまう子がいますが、幼児期は性的な欲求ではなく、単純に痒いだけだったり、なんとなく緊張している、感触が気持ちいい、構ってもらいたい、時に触る傾向があります。人前で堂々と掻かない、お風呂でしっかり洗う事を時間をかけて覚えてもらう必要があります。
小学校高学年
身体的な変化が始まると問題も多くなってきます。
股間を触ったり、こすりつけたりする子もいますが、成長し、本能的な行動なので厳しくしかりつける必要もありません。ただし、人前でしてはいけないことであれば正しく伝える必要があります。心の発達が遅いので羞恥心があまりないことも多いようです。
ちんちんやおしりを人前で出したり、さわったりしてはいけない。としっかり伝えます。ただし理解も乏しいので、繰り返しの説明も必要です・・・
1人の空間を作ることも時には必要です。お風呂に一人で入る、一人の部屋や専用コーナーを作る。共用空間と専用空間の違いの認識は大切だと思います。ただ、とてもアンバランスな面があるので、人前でちんちんを触っても平気だけど、人前で歌を歌うのは恥ずかしいなど、精神面の凸凹がそのまま表面に出ているように感じることがあります。
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